1979年、欧州で発表された「Z500」は、斬新な直線基調のデザインを持ち高い評価を得た。このZ500のボア・ストロークを変更し、日本の免許制度に合わせて中型バイクとして発売したのが「Z400FX」である。中型免許で乗ることができる4気筒のオートバイは、1977年に生産が中止されたホンダのCB400FOUR以来となることもあり、大人気を博した。採算が合わずに生産終了となったCB400FOURと比べ、輸出モデル等の関連車種と徹底して部品を共用することでコストを抑え、400cc4気筒モデルのラインナップを可能とした。
1982年に出力、足回りの強化を図った後継機種「Z400GP」が発売された後も、しばらく生産E4Bモデルが続けられた。
ライバル車種と同様に、暴走族・旧車會には改造種車として根強い人気があるため、完全にノーマルの状態で残っている車体は少なく、またこの車種のイメージを大きく低下させる原因ともなっている。ノーマルに近い状態で残っているものは常識外れの金額で取引されている。デザインを重視しているため、シートが高く幅広となっている。シートのスポンジを削る「アンコ抜き」をすれば良いのだが、美しいデザインを壊したくないがため短足と見られたくないために無理して乗っていたライダーも多い。